吉川千晴

■研究分野■
認識的不正義(epistemic injustice)、社会認識論、現代認識論、プラグマティズム

■履歴■
2010年4月 京都大学文学部 入学
2014年3月 京都大学文学部 卒業
2018年4月 京都大学大学院文学研究科哲学専修修士課程 入学
2022年3月 京都大学大学院文学研究科哲学専修修士課程 修了
2022年4月 京都大学大学院文学研究科哲学専修博士後期課程 進学

■自己紹介■
修士論文では、スーザン・ハークとC.S.パースの認識論、特に知覚経験について書きました。そこでは、知覚経験による信念の正当化は、自分と外的世界との交流によって保証されるのではなく、自分の経験と他者の経験による証言が一致することによって保証されると論じました。また、背景知識が異なり文化が異なる人々の間で、多様な意見を交換して探究し続けることが我々を真理へと導くと主張しました。
そのような探究を実際に行う際に障壁となる問題として、認識的不正義(epistemic injustice)があります。認識的不正義には、ジェンダー・人種・社会的地位といった要因によって、聞かれるべき証言が無視されるというtestimonial injustice、あるいは必要な概念が社会に不足しているため(特に抑圧を受ける立場の人が)経験を表現したり理解されたりするのが難しいというhermeneutical injusticeなどがあります。事例研究や心理学・社会学の科学的データを用いながら、こうした認識的不正義にはどのような構造があるのか、そしてどうすれば解決できるのかを博士課程では研究していきたいです。

■業績■
修士論文:吉川千晴 (2022), ‘Haack and Peirce on Perceptual Experience’, 京都大学.
サーベイ論文(審査なし):
吉川千晴 (2022), 「ハークの基礎づけ整合主義の理論的位置付け——現代認識論における基礎づけ主義・整合主義との比較を通じて——」, 『哲学論叢』, 49: S1-S18, 京都大学哲学論叢刊行会.
口頭発表(審査あり):
Yoshikawa, Chiharu (2018) ‘Is Haack’s foundherentism a foundationalism?’, 4th Conferences on Contemporary Philosophy in East Asia.
口頭発表(招待):
吉川千晴・山森真衣子 (2018) 「タルスキの真理定義——ルブフ・ワルシャワ学派の遺産——」第29回東方キリスト教圏研究会.