■研究分野■
スピノザ、形而上学

■履歴■
2020年4月　京都大学大学院文学研究科　思想文化学専攻　哲学専修　修士課程　入学
2022年3月　京都大学大学院文学研究科　思想文化学専攻　哲学専修　修士課程　修了
2022年4月　京都大学大学院文学研究科　思想文化学専攻　哲学専修　博士後期課程　進学

■自己紹介■
スピノザ『エチカ』の存在論・認識論について研究しています。第三種の認識において、十全性（真理性）と、個物の個別的本質を認識する個別性が両立するかという問題については、いまなお解釈上の争いがあります。修士では、『エチカ』における「変状」というキータームに注目し、その存在者でもあり関係でもあるという特徴を圏論によって捉えることで、個物・認識・十全性・神といった諸概念を圏論的に特徴づけ、第三種の認識の個別性を肯定する結論を導きました。博士では、スピノザがその唯名論的傾向にも関わらず第二種の認識という普遍概念や人間本性という普遍者を認めていることについて、引き続き圏論的解釈を展開して考察しています。また、現代の分析形而上学に対しスピノザ哲学に基づいて独自のモデルを提示する可能性も模索しています。

■業績
修士論文「『エチカ』第三種の認識の圏論的解釈」

【口頭発表】
Tomoyuki Hayashi, “Is the State Suppressing in Spinoza?”, 1st International Philosophy Students’ Symposium “Community and Individual”, National Taiwan University (online), 2020年12月
https://drive.google.com/drive/folders/1oiy_S2Gf2wC_z4FQcsgbAwrBg-ipyHEf