講師: 大西琢朗先生
日時: 2020年3月21日(土)13:00-18:00、22日(日)13:00-18:00
場所: 京都大学文学部第8講義室(map34番の建物 地下1階。3/14,15に行われる「論理学上級I」と場所が異なるため注意)
受講対象者
哲学・形式言語学・計算機科学を専門とする大学院生以上を受講者として想定していますが、どなたでも参加することが可能です。ただし、古典命題論理までは履修ないし自習済みであることが授業の前提となります。
受講は無料、登録不要ですが、受講希望者は事前に以下の連絡担当まで連絡をお願いします。
連絡担当:大西琢朗 takuro.onishi⭐︎gmail.com(⭐︎→@)
授業詳細
完全性定理は証明論とモデル論の一致を述べる定理である。その証明をきちんと理解することで、証明論とモデル論をそれぞれ単独で考えているときには気づかないような、興味深い洞察を多く得ることができる。この講義では、様相論理の完全性定理を議論する。証明は、カノニカル・モデルを使った標準的なアプローチで行う。この証明法は、様相論理以外の論理にも簡単に応用可能な、汎用性の高い方法である。その応用例もいくつか見ることで、さまざまな非古典論理の証明論とモデル論について、一定の広い展望を得ることができる(はずである)。
前提知識:真理値表の計算はすらすらできる。可能世界意味論についてもある程度知っている。集合論の記法を使った数学的な証明に慣れている、少なくとも眺めたことはある、程度。
授業スケジュール
3月21日(13:00-18:00)
1. 様相論理のモデルと証明
2. 極大無矛盾集合
3. カノニカル・モデル
3月22日(13:00-18:00)
1. 理論(とくにprime theory)
2. 応用:直観主義論理
3. 応用:関連性論理
参考文献
・小野寛晰 (1994)『情報科学における論理』第4章.
・G. Restall (2000) Introduction to Substructural Logics, Ch.11.